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経済産業省の分かりにくい資料
分かりにくい資料を知り合いのデザイナーに修正してもらう企画です
今回ご紹介する「ダサい資料」は経済産業省から抜粋しています
「新産業構造ビジョン」~第4次産業革命をリードする日本の戦略~
という分かりにくそうな題から始まる資料がこちら
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sokai/pdf/018_02_00.pdf
NGなポイントをご紹介
一見よくある資料のように思います
また読者もこのような資料を作成してしまっているのではないでしょうか?
デザイナー視点からNGポイントを出してもらいます
① 文字が多い
書き手は「伝えたいこと」を詰め込むのに必死
情報としての文字をこれでもかとスライドに入れています
ただし読み手は「文字は読んでくれない」ことを念頭に置く必要があります
② 見出しが分かりにくい
見出しに工夫が無く、本文と溶け込んでしまっています
しっかりとコントラストを付けましょう
「下線」はとにかく最悪です…
③ 全部赤字では目立たない
赤字はハイライトとして効果的ですが、すべてが赤字では逆に読んでくれません
強調したい部分だけ色を変えてみましょう
③ 内容を詰め込みすぎ
ベーシックな資料作成の教科書にも「1スライドに1メッセージ」とあります
この資料がごちゃごちゃしているのは、内容が多すぎるためです
せめて上と下で2つのスライドに分けましょう
デザイナーの修正案がこちら
① まずはタイトルから
元の資料のタイトルではコントラストが無く、不要な下線があります
ここから修正していきましょう
② 大胆に濃い赤をタイトルに
勇気を出して濃い赤の長方形をタイトルに入れ、文字は分かりやすいように白にしました
③ タイトルを削ります
「今、何が起こっているのか」というワードは全く必要ないため、削ってしまいました
タイトルも長すぎては読んでくれません
また地味にスライド下に赤線を入れることで、全体的に統一感が出ます
④ とりあえず文字を入れてみます
前述した通り、文字だらけのスライドは全く読んでもらえないことを認識しましょう
⑤ サブタイトルを作ります
スライドの中盤に赤字で書かれていた文字を、サブタイトルとしてタイトル下へ入れました
また全て赤字ではなく、一部のみをハイライトしています
⑥ スマートアートで分かりやすく!?
4つの箇条書きはまとめてしまおうと、スマートアートを利用しました
本当は図のようなデザインを想定していたのですが、説明文がうまく入りません…
⑦ 4つのボックスだと整理される
こちらもスマートアートの一つで、4つのボックスを横に並べました
箇条書きよりも断然分かりやすく、整理されているのが分かります
⑧ せっかくならアイコンを入れる
「人は文字を読まない」という性質から、アイコンを上部に入れてみました
ぱっと見で何について説明しているか分かります
また「IoT」や「ビッグデータ」など専門知識が必要なものに関しても、アイコンを入れることで理解を助けます
⑨ アイコンを前面に
説明文を小さく、アイコンを大きくしました
また4つのトピックスを赤字で抜き出し、黄色でハイライト入れました
余白を増やしたことで、よりスッキリするデザインになりました
⑩ ちょっとやりすぎ
最後にちょっとやりすぎくらい修正してみました
プレゼンテーションの場で口頭説明が可能であれば、このくらいまで削ってしまっても良いです
まとめ
今回は経済産業省の資料を手直ししてみました
明らかに分かりやすくなったのではないでしょうか?
また分かりにくい資料があれば、デザイナーに修正してもらおうと思います